201611.11

【ヨガコラム #4】スティラとスッカ

Post by Tomoko

一昨年、昨年、今年と、3年続けてバリ島で誕生日を迎えることになりました。「縁は異なもの味なもの」と言いますが、それは人だけでなく、土地とのつながりもそうなのだと感じます。

伝統舞踊、音楽、絵画、彫刻などで知られるウブドは、バリの芸術と観光の中心地。ヨガが盛んで、大小のスタジオがあちこちにあり、世界各国からヨギたちが集まります。

誕生日の朝、緑に囲まれたウブドの滞在先で目覚め、テラスにつながる扉を解放して、いつものプラクティスをしました。慣れ親しんだ日常のシークエンス。それでも、吸う息、吐く息、そして、それぞれのヴィンヤサ(呼吸に合わせて身体を動かすこと)に、一つひとつ特別な味わいがあります。

それは、新しい歳になって初めてという新鮮さ。その後、テラスでいただいた朝食もそうでした。誕生日だけでなく、本当は毎日が特別な日。新しい呼吸で始まる新しい一日は、本来すべてが奇跡です。当たり前すぎて、なかなかそこに気づきを向けることは難しいですが、一日の中でほんの少しでも、そこに立ち返ることができるような歳にしたいと思います。

吸う息は受け取る呼吸。穏やかなウジャイ(胸式呼吸)で息を吸うと、前後、上下、左右に、ゆったりと胸郭が広がるのが分かります。その柔らかさは女性性の象徴です。吐く息は与える呼吸。ウジャイで息を吐くと、下腹部が内に入り、少し上に上がります。その強さは、男性性の象徴。相反するものの融合(ハタヨガ)は、そうやって呼吸の中にもともと存在しているものです。

『ヨガスートラ(歴史的なヨガの文献の一つ)』には、「アーサナ(ヨガのポーズ)は、安定していて、快適でなくてはならない」という有名な一項があります。サンスクリット語で、安定は「スティラ」。快適は「スッカ」。つまり、どのポーズにも、強さと柔らかさが同居すべきだということ。それは、無理やり作り出すものではなく、もともとわたしたちの呼吸(命)に備わっているもの。プラクティスの中で、そこに意識を戻すことで、すべては自然と最良のタイミングで花開いていきます。

それはマットの上でも、そしてマットの外でも同じこと。より自分が自分らしくあるために、強さも柔らかさも、愛おしむことができますように。そして、その調和への敬いと慈しみを、決して忘れることがありませんように。

With love,
tOMoko ♥

yinyangflowers

 

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