201609.27

正しいヨガは、一人にひとつ

Post by Tomoko
こんにちは。ゲスト・ティーチャーの川原朋子です。

皆さんは「ヨガ」と聞いて、真っ先にどのような印象を持ちますか?

「身体が柔らかくないとできない」
「若くて健康な人たちがするもの」
「ちょっとやってみたいけど、わたしには無理…」

ヨガ雑誌やインターネット、メディアが打ち出すヨガのある一つのイメージだけが先行して、自分には縁のないもの。興味はあっても、ヨガスタジオは敷居が高いと、尻込みしてしまっている人たちは、世の中に大勢いる気がします。それは、とても残念なことです。なぜならヨガは、エクササイズでもフィットネスでもなく、そもそも「できる、できない」「上手い、下手」とは無縁の世界だからです。

ヨガは年齢、性別、国籍を問わず、すべての人たちのためのもの。実際、わたしの先生の、先生の、先生である偉大なヨギ、「近代ヨガの父」とも呼ばれるT. クリシュナマチャリアは、「呼吸さえできればヨガはできる」と言っています。つまり、生きている限り、そこにはすでにヨガがある、ということです。

インド発祥のヨガが、欧米に渡り、エクササイズの一貫として瞬く間にブームになった影響を、日本のヨガも多分に受けています。いまや、一般的なスポーツジムにヨガのクラスがあるのは当たり前。主要な駅のそばには、ほぼ必ずと言っていいほど、フランチャイズのホットヨガスタジオがあります。ホットヨガに限らず、そうした大手のヨガスタジオや、スポーツジムでのヨガも、そこでしか果たせない役割を担っているから存在しているもの。ヨガの間口を広げるという意味では、日本のヨガブームに大きく貢献していると思います。

でも、ヨガは本来、一対一で、師から弟子へと受け継がれてきたもの。指導者は、目の前にいる生徒の年齢、性別、心身の健康状態、生活環境、文化や宗教的背景も考慮して、その人にあったプラクティスを教え、生徒はそれを自宅で練習し、また先生の元に通う。ヨガの指導の現場は、もともとこういったものでした。つまり、日本でも主流となっているグループクラス(レッスン)は、長いヨガの歴史で見れば、ここ50〜60年の間に登場した、新しいムーブメントでしかないのです。

プライベートであれ、グループであれ、肝心なのは、ヨガをプラクティスしている本人にとって、適したことがそこで行われているということ。何が自分に適しているかは、人によって違います。クリシュナマチャリアが「正しいヨガは、一人にひとつ」という言葉を残したように、ヨガは人の数だけ存在していいのです。「できる、できない」「上手い、下手」の尺度はなくても「正解」「不正解」はあります。でもそれは、果たして自分に合っているか否かという意味。他の人の正解が、自分の正解とは限りません。それが「正しいヨガは、一人にひとつ」の所以です。

クリシュナマチャリアの伝統を受け継ぐハタヨガの王道、ハート・オブ・ヨガ(Heart of Yoga: ヨガの本質という意味があります)では、現代のヨガ事情に合わせ、グループでのクラスも提供しますが、その中に、極力「個」の特性を残すことを何より大事にしています。講師のインストラクションは、あくまで一つのガイド(案内)にすぎず、ヨガを実践している一人ひとりが、自分の「呼吸」に合わせて動くことで、たとえその場に複数の人がいても、自分に合ったプラクティスをすることが可能になるのです。

呼吸の長さ、深さ、リズムは人によって違います。なので、一人一人動きはバラバラ。それでいいのです。講師のインストラクションに合せようとしたり、つい目に入る他の誰かのポーズを気にしていると、自分のためにヨガをしているようで、他人のヨガをしてしまうことになります。そのすべてが自分に合っているとは限らず、本人が気づいていても、気づいていなくても、要は自分に適さないことをしてしまうから、残念ながらそれがヨガでの怪我につながることもあるのです。

他の誰でもない、自分自身の呼吸を中心に据えて、何よりも自分に合ったヨガのプラクティスを是非始めてみませんか?9月限定での開催となる「英語(バイリンガル)de ハート・オブ・ヨガ」のクラスは、明日(9/28)が最終回です。英語のインストラクションの後に日本語が続きますので、全く英語が分からなくても問題ありません。逆に、英語に興味をお持ちの方は、ヒアリングの力をつけるいい練習にもなります。ヨガが初めての方でも、どなたでも大歓迎です。どうぞお気軽にお越しください。

それぞれが自分の呼吸に立ち返る、静かで豊かな時間を、皆さんと分かち合えることを楽しみにお待ちしています。

Love,
tOMOko ♡

 
 
breathe