【ヨガコラム #1】シャヴァーサナの大切さ
数え切れないほどあるヨガのポーズの中で、最も大切で、最も難しいと言われるシャヴァーサナ(savasana)。この最後のリラクゼーションが楽しみで、ヨガのクラスを受けるという方も多いのではないでしょうか。あるいは、静かに身体をマットに預けている時間がどうも苦手…という方もいるかもしれません。
シャヴァーサナは、「屍(しかばね)のポーズ」とも言われ、ヨガのプラクティスにおいて欠かせないものです。どんな種類のヨガであれ、シャヴァーサナより前にしていたポーズの恩恵を、心と身体に染み込ませていくお休みのポーズ。呼吸をし、身体を動かすことでめぐらせてきたエネルギーが、細胞の一つひとつに作用して、内側からバランスを整えていくための大切な時間です。だからこそ、マットの上に身を委ね、受身の体勢で休みます。
心と身体。その双方が安心、安全と感じていないと、仰向けでゆったりと胸を広げ、お腹を緩める姿勢にはなれません。人も動物。お腹を見せるのは、無防備になることだからです。何らかの理由で、仰向けのシャヴァーサナに抵抗があるならば、横向きでも、うつぶせでも、自分が落ち着く体勢を選びます。シャヴァーサナに限らず、ヨガのポーズは人それぞれ。人の数だけ正解があって当たり前です。
自分なりのシャヴァーサナの形が見つかったら、意識的に息を吸い、息を吸うという呼吸のコントロールさえも手放して、自然な呼吸で休みます。それは、何かをするということに対して「何もしない」ことでバランスを取るため。マットの上だけでなく、マットの外の日常生活でも、わたしたちは何かをするということに、多くの時間とエネルギーを割いています。心と身体が本来もともと持っている調和を保つためには、何かをすることと同じくらい、あるいはそれ以上、何もしないことが必要なのです。
シャヴァーサナをしていて、眠ってしまう経験は、恐らく誰にでもあるもの。そのことを恥ずかしく思ったり、ポーズがきちんとできない…と嘆く声もよく聞かれますが、自分を責める必要はありません。たとえシャヴァーサナ中に眠ってしまったとしても、それは心と身体が、自らに必要な休息を得ているということ。バランスを取るために、エネルギーが有り余っているなら発散し、エネルギーが不足しているなら充電する。それが、わたしたちの命が持っている本来の力です。
シャヴァーサナで寝てしまう自分に気づいたら、それだけ心も身体も頑張っているのだと認めてあげて、感謝と労いの気持ちを抱きましょう。そして、ヨガのプラクティスに限らず、日常生活の中でも、シャヴァーサナのような時間を意識的に確保したいものです。たとえ一日5分、10分でも、自分の心と身体を緩め、何もしないことを自らに許すことができますように。それは、他の誰でもない、自分だけが与えてあげられる贈りものだからです。
頑張っている分、頑張らず、何かをしている分、何もせず、人に向き合っている分、自分自身に向き合う時間とエネルギーを、誰もが大切にできますように。
With love,
tOMoko ♡
安眠を誘うリストラティブ・ヨガ
9月限定で開催させていただいた『英語 de Heart of Yoga』は、昨夜のクラスが最終回でした。新しいクラス。一ヶ月という期限付きでしたが、毎週欠かさず来てくださった方たちもいらしゃいました。そして、毎回のクラスに新しい顔ぶれをお迎えすることもできました。あっという間のひと月でしたが、そこで皆さんと分ち合わせてもらったすべてに、心から感謝しています。皆さん、ありがとうございました!!!
今後は、公私共に、日本と海外との行き来がさらに多くなりますが、来月バリに発つ前、最後にBeyondさんでさせていただくクラスは、10/5(水)19:15〜20:45『安眠を誘うリストラティブ・ヨガ』です。
「究極のリラクゼーション」とも呼ばれるリストラティブ(心身回復の)・ヨガは、自分の筋肉を働かせてポーズをとる代わりに、プロップと呼ばれる補助具を使い、できるだけリラックスした状態を作って、長くポーズをキープするのが特徴です。つまりは、普段頑張らせている身体を休め、その状態をある程度保つことで、頭や心も休めていくプラクティス。ストレスにさらされ忙しく生きている現代人には、心と身体のバランスをとるために、欠かせないプラクティスの一つです。
難しいポーズ、身体を酷使していくポーズは一つもありません。どのポーズも、ヨガのプラクティスの最後に行うシャバーサナ(屍のポーズ)のように、静かに深く、リラックスしていくものばかりです。ヨガが初めての方でも、どなたでもご参加いただけます。
ちょうど週の折り返し。頑張っている自分に、頑張らない時間をあげて、心と身体に「ありがとう」を贈りませんか?
セルフ・ケア、セルフ・ヒーリングのヨガ。その効果は絶大です。皆さんとご一緒できることを、楽しみにお待ちしています。
Love,
tOMoko ♡
正しいヨガは、一人にひとつ
皆さんは「ヨガ」と聞いて、真っ先にどのような印象を持ちますか?
「身体が柔らかくないとできない」
「若くて健康な人たちがするもの」
「ちょっとやってみたいけど、わたしには無理…」
ヨガ雑誌やインターネット、メディアが打ち出すヨガのある一つのイメージだけが先行して、自分には縁のないもの。興味はあっても、ヨガスタジオは敷居が高いと、尻込みしてしまっている人たちは、世の中に大勢いる気がします。それは、とても残念なことです。なぜならヨガは、エクササイズでもフィットネスでもなく、そもそも「できる、できない」「上手い、下手」とは無縁の世界だからです。
プライベートであれ、グループであれ、肝心なのは、ヨガをプラクティスしている本人にとって、適したことがそこで行われているということ。何が自分に適しているかは、人によって違います。クリシュナマチャリアが「正しいヨガは、一人にひとつ」という言葉を残したように、ヨガは人の数だけ存在していいのです。「できる、できない」「上手い、下手」の尺度はなくても「正解」「不正解」はあります。でもそれは、果たして自分に合っているか否かという意味。他の人の正解が、自分の正解とは限りません。それが「正しいヨガは、一人にひとつ」の所以です。
呼吸の長さ、深さ、リズムは人によって違います。なので、一人一人動きはバラバラ。それでいいのです。講師のインストラクションに合せようとしたり、つい目に入る他の誰かのポーズを気にしていると、自分のためにヨガをしているようで、他人のヨガをしてしまうことになります。そのすべてが自分に合っているとは限らず、本人が気づいていても、気づいていなくても、要は自分に適さないことをしてしまうから、残念ながらそれがヨガでの怪我につながることもあるのです。
他の誰でもない、自分自身の呼吸を中心に据えて、何よりも自分に合ったヨガのプラクティスを是非始めてみませんか?9月限定での開催となる「英語(バイリンガル)de ハート・オブ・ヨガ」のクラスは、明日(9/28)が最終回です。英語のインストラクションの後に日本語が続きますので、全く英語が分からなくても問題ありません。逆に、英語に興味をお持ちの方は、ヒアリングの力をつけるいい練習にもなります。ヨガが初めての方でも、どなたでも大歓迎です。どうぞお気軽にお越しください。
それぞれが自分の呼吸に立ち返る、静かで豊かな時間を、皆さんと分かち合えることを楽しみにお待ちしています。
Love,
tOMOko ♡
心身回復のヨガ
それは確かに、奥深い癒しの世界なのですが、その癒しを提供しているのは、決してクラスを指導するわたしたちではありません。それは、プラクティスをしている本人の中で、自然と起こること。すべての癒しは「セルフ・ヒーリング」で、わたしたち指導者は、ご本人が自力でその癒しのスイッチを押すお手伝いをさせてもらっているだけです。
"It is not selfish to refill your own cup.
So that you can pour into others.
It's not just a luxury. It is essential."
単なる贅沢ではなく、必要不可欠なことなのです」
With love,
tOMoko ♡
【9/22】レストラティブヨガ特別講座
「”夏の疲れを癒す” リストラティブヨガ特別クラス」(一般向け)
【日時】9/22(祝)10:30~12:00
リストラティブ(restorative)とは、英語で「回復する」という意味。ボルスターやブランケットなどのプロップ(補助具)に身を委ね、呼吸を深め、自分の筋肉は一切使わず、重力に任せてじんわり弛緩させる「究極のリラクゼーション」と呼ばれるヨガです。心と身体のバランスを自力で取り戻していくため、ケガのリハビリや、病気の回復、ストレス緩和等にも効果があると言われています。一般向けクラスへのご参加は、ヨガの経験を一切問いません。心と身体をほどき、穏やかなエネルギーと静けさを味わいながら、自分の内側から生まれる癒しを体感しましょう。いつも頑張っている自分に、”自分で”ご褒美をあげるための特別クラスです。是非お気軽にお越しください。
リストラティブヨガ指導者対象スキルアップ講座」(指導者向け)
【日時】9/22(祝)13:30~17:00
午後からのスキルアップ講座は、リストラティブ・ヨガの指導者の皆さんを対象としています。そもそもリラクゼーションとは何か。リラクゼーション、リラックスの反対にあるものは?リラクゼーションはいかにして起こるのか。まずはそのメカニズムを再確認し、重要性を体感しましょう。リラックスのスイッチは、わたしたち指導者ではなく、プラクティスをしているご本人が自ら押すものですが、その後押しとして、クラスを提供するわたしたちができる様々な工夫があります。リラクゼーションを深める呼吸法や瞑想なども体験しながら、その術を学んでいきましょう。ポーズの実践や質疑応答も含まれます。グループクラスから、プライベートまで、リストラティブ・ヨガの指導の幅を広げたい皆さんにおすすめです。
Kawahara Tomoko
【9/22】リストラティブヨガ特別クラス&指導者対象スキルアップ講座